
Nanzan Kokusai Junior & Senior High School
理事長挨拶
1981年に名古屋市昭和区五軒家町の南山高中校男子部の一教室に「国際部」として誕生した南山国際高等学校・中学校(以下、南山国際校)は、42年にわたる教育活動の使命を終え、3月31日をもって閉校いたします。これまで、歴代の教職員、同窓生の方々、保護者の皆様のご貢献、豊田市をはじめ小島プレス工業株式会社の皆様と近隣の地域社会の方々のご支援とご理解によって、南山国際校はミッションスクールとしての使命を果たすことができました。心より感謝申し上げます。
母国、母国語という言葉がありますが、今日ほど、「母校」(アルマ・マーテル)という言葉が懐かしさを帯びて響いてくる日はないと思います。南山国際校は母のように生徒たちの「いのち」をはぐくみ、そだて、そして社会へ送り出してきました。母の面影はいつまでもその子の中に宿ると言われますが、南山国際校の卒業生にとっても同様だと思います。
昨日卒業式を終えた同窓生をはじめ多くの生徒たちが、このキャンパスで学びを共にし、ここを巣立ち、そして、現在多くの分野で活躍しています。実際の建物、キャンパスがその姿を消しても、ここで生きた教育活動が行われたという尊い事実は決して消滅することはありません。実際、南山国際校のスピリッツが時代を超え地域を超えて広がっているという嬉しい知らせがたびたびわたしたちにも届いています。
「何事にも時があり、天の下の出来事にはすべて定められた時がある」
(「コヘレトの言葉」3章1節)
南山国際校は「計り知れない恵の時」を今日まで精一杯に生きてきました。この学び舎で得られた多くの出会いに感謝するとともに、新しい未来へ向けて出発する同窓生、支えてくださった教職員、保護者、そして南山国際校に関わってくださったすべての皆様の上に神の豊かな恵みがありますように、と祈ります。
南山学園理事長 市瀬英昭