








南山学園中期計画(第2期:2025年度~2029年度)が策定されました。
建学の精神
キリスト教世界観に基づき学校教育を行ない、
人間の尊厳を尊重かつ推進する人材を育成する。
中期計画(第2期)
本学園のミッション
Mission

南山高等学校・中学校 男子部
1932

聖園女学院附属聖園幼稚園
1943

南山大学
1946

南山高等学校・中学校 女子部

聖園女学院高等学校・中学校
1948

聖霊高等学校・中学校
1949

聖園女学院附属聖園マリア幼稚園
1966

南山大学附属小学校
2008
創立以来延べ24万人を超える人材を
育成してきました。
南山学園は、1932年に旧制南山中学校を設置して以降、愛知県と神奈川県に幼稚園から大学院までを擁するカトリック総合学園に発展し、90余年の長きにわたり教育活動を展開しています。南山学園が、すべての教育の基盤においているキリスト教世界観の要は、「一人ひとりの人間がまさに-個人としてかけがえのない存在であり、侵すべからざる尊厳をもつ」という考えです。したがって、キリスト教世界観に基づく教育の目標は、一人ひとりがまず自分の尊厳に気づき、その理解を深めると同時に他者の尊厳も認め、ともに人間の尊厳が尊重され、推進される社会づくりに役立とう、という生き方を培うことです。この建学の理念を端的に表現するために、南山学園の設置校はラテン語でHominis Dignitati、すなわち「人間の尊厳のために」という統一の教育モットーを掲げており、これまでに延べ24万人を超える人々が学び、その卒業生たちは「人間の尊厳のために」を心の拠りどころとして、社会に貢献しています。
世界的な諸問題の
発生
-
グロー
バリゼーション
の加速 -
国家・地域間
紛争の勃発
・
感染症の拡大 -
少子・高齢化
人口減少
様々な社会問題の
顕在化
-
子供の貧困
-
社会的つながり
の
希薄化
現状・課題・展望を踏まえ策定した
南山学園中期計画
(第2期:2025年度~2029年度)
「人間の尊厳を尊重かつ推進する」人材を、
学校教育を通じて育てていく。
グローバリゼーションの加速に伴い、国家・地域間の紛争や新型コロナウイルス感染拡大など様々な問題が発生し、少子化・人口減少や高齢化、子供の貧困、社会のつながりの希薄化などの社会問題も顕在化しています。このような予測困難な時代であるからこそ、本学園は、カトリックミッションスクールとしての特徴や役割を自覚し、引き続き「人間の尊厳を尊重かつ推進する」人材を、学校教育を通じて育て、社会に役立たなければなりません。
昨今の社会情勢や日本における教育をめぐる現状・課題・展望が示された「新たな教育振興基本計画」(2023年6月16日閣議決定)などを踏まえ「南山学園中期計画(第2期:2025年度~2029年度)」を策定しました。
中期計画(第2期)
基本方針と具体的実施計画
Policy / Action Plan
建学の精神
キリスト教世界観に基づき学校教育を行ない、人間の尊厳を尊重かつ推進する人材を育成する。
教育モットー
Hominis Dignitati(人間の尊厳のために)
4つの教育理念の実践
「宗教性の涵養」「知的理解と厳しい知的訓練」
「地域社会への貢献」「国際性の涵養」
中期計画(第2期)
ミッション
基本方針
(Policy)
具体的実施計画
(Action Plan)
設置校個別計画
中期計画(第2期)
01
戦略
Strategy
2025
学園創立100周年記念事業の検討
-
在学生や
卒業生 -
保護者・
保証人 -
南山学園の
全構成員
「Nanzan Vision 100」の
策定・公表
-
長期ビジョン
Nanzan Vision 100策定・公表
-
2030
-
学園創立
100周年記念事業
2032
Policy
南山学園は、2032年、学園創立100周年を迎えます。学園創立100周年を迎えるにあたり、改めて南山学園の歴史や教育事業の歩みを振り返り、生徒等や卒業生、保護者・保証人、南山学園を支えて下さる企業などの多様なステークホルダーに南山学園が行う教育事業の理解を深めていただくとともに、南山学園の全構成員が、南山学園の存在意義や未来の姿を共有することができる機会とできるよう、学園創立100周年記念事業について検討します。また、南山学園が「人間の尊厳を尊重かつ推進する」人材の育成を継続し、更なる発展に資するための長期ビジョン「Nanzan Vision 100」を新たに策定します。
Action Plan
学園創立100周年に向けた取り組み
- 長期ビジョン「Nanzan Vision 100」の策定・公表
- 学園創立100周年記念事業の検討
- 南山大学における新たなグランドデザインをはじめとした設置校の将来構想計画の策定
教育モットー「人間の尊厳のために」
の継承ならびに具現化
- SD(スタッフ・ディベロップメント)の推進
- 宗教教育のあり方や行事の見直し
02
教育・研究
Education and Research
2025
4つの教育理念の実践
- 宗教性の涵養
- 知的理解と厳しい知的訓練
- 地域社会への貢献
- 国際性の涵養
教育理念の具体的な実現に向けて
「Nanzan Vision 100」
Policy
2023年4月1日付で「理事長メッセージ」を公表し、南山学園が掲げる4つの教育理念(「宗教性の涵養」、「知的理解と厳しい知的訓練」、「地域社会への貢献」、「国際性の涵養」)について、改めて理事長よりその理解が示されました。今後、4つの教育理念の具体的な実現に向け、学園の構成員が考え、行動するうえでの道しるべとして理事長メッセージの中で示されたキーフレーズについて、理事会のリーダーシップのもと長期ビジョン「Nanzan Vision 100」に組み込み、具体化を進めます。
Action Plan
4つの教育理念の実践
- 4つの教育理念および理事長メッセージに示されたキーフレーズの具現化
- 国際性の涵養に資するカリキュラムの見直しならびに国際交流プログラムの充実
- 南山大学における教学マネジメント体制の確立と実施
学園内連携の推進
- スケールメリットを活かした学園内連携の推進
- 愛知県内設置校と神奈川県内設置校の連携推進
- 聖園女学院高等・中学校を中心とした聖園幼稚園、聖園マリア幼稚園との連携推進
03
施設・設備
Facilities
2025
安心して過ごすことのできる施設・設備の整備
マスタープランの策定
「Nanzan Vision 100」
Policy
南山学園で学ぶすべての学生・生徒等が、充実した学校生活を送るためには、安心して過ごすことのできる施設・設備の整備は重要です。南山学園ならびに設置校にはそれぞれ歴史があり、同様に、施設・設備も独自性を有しています。今後も、「南山学園建物施設設備のライフサイクルに係るガイドライン」に基づいた資金計画や修繕・更新工事を行い、施設・設備の整備を進めます。また、キャンパス・校舎等の整備計画等について、その将来構想計画を策定し、長期ビジョン「Nanzan Vision 100」に組み込む形でマスタープランを策定します。
Action Plan
安全・安心に過ごすことのできる施設・設備の整備
- 将来構想計画のマスタープラン策定
- 「南山学園建物施設設備のライフサイクルに係るガイドライン」に基づく整備計画の実施
教育環境施設・設備の充実
- 体育施設の有効活用に向けた改修、整備
- ICT教育環境機器の配備・更新
- 遊休資産の有効活用に向けた検討
04
社会・地域貢献
Contribution to society
and community
2025
「人間の尊厳のために」を
実現する社会づくりへの貢献
-
教育資源
-
研究成果
-
開放・還元
地域社会
設置校が独自に行っている
活動の支援・推進
の策定
Policy
南山学園は、キリスト教世界観に基づく教育事業を通じて、多くの卒業生を輩出し、「人間の尊厳のために」を実現する社会づくりに貢献してきました。また、教育資源・研究成果を地域や社会に開放・還元することも大切にしています。今後は、設置校が独自に行っている様々な活動を、南山学園として支援し、更に推進することができるよう「社会・地域貢献ポリシー」を策定し、支援・推進するための組織や人員体制について検討します。
Action Plan
社会・地域貢献活動の更なる推進・支援
- 設置校の様々な活動を支援するための「社会・地域貢献ポリシー」の策定
- ボランティア活動や募金・献金等の地域貢献活動の推進
教育資源・研究成果の社会や地域への開放・還元
- 南山大学におけるカトリック系高中校との連携
- 南山大学における研究機関およびMLA(Museum, Library, Archives)の相互連携に基づく学知の社会還元推進
05
財政計画
Financial Plan
収入の安定化・多様化と支出の最適化
「南山学園財政にかかる
中長期目標」の実現
2023
2024
2025
2026
2027
継続的な収支均衡の実現
- 資産の有効活用
- 構成員一丸となった財政改善
Policy
南山学園が教育・研究活動を継続するためには、安定した財政基盤の確立の必要性は言うまでもありません。南山学園では、2022年度、南山学園ならびに設置校の将来的な財政目標を示した「南山学園財政にかかる中長期目標」(2023年度から2027年度までの5年間)を設定しました。今後、収入の安定化・多様化と支出の最適化を図りつつ、まずは上述の中長期目標の実現を目指します。一方、教育・研究活動の更なる発展のためには、中長期目標の達成にとどまらず、継続的な収支均衡の実現が必要不可欠です。そのためには、限られた資産を有効に活用するとともに、設置校の枠を超え、南山学園の構成員が一丸となって財政改善に取り組みます。
Action Plan
教育・研究活動を継続するための取り組み
- 「南山学園財政にかかる中長期目標(2023年度から2027年度までの5年間)」の実現
- 適切な入学・収容定員の管理
- ファンドレイジング(寄附金募集)の意識醸成と組織づくりの推進
- 補助金獲得に向けた取り組み強化
教育・研究活動の発展に向けた取り組み
- 必要に応じた学生生徒等納付金改定の検討
06
組織運営と人材育成
Organizational management and
human resource development
新しい組織体制・運営
私立学校法改正に伴う
新しい組織体制・運営の実効性と
継続性の検証
2025
2026
2027
2028
2029
2030
運営を担う人材の登用、
戦略的・組織的な収入の獲得
-
人材育成
カトリック
神言修道会
との連携 -
収入獲得
戦略的かつ
組織的に -
組織体制
ならびに
人員体制の検討
Policy
2025年4月1日に私立学校法が改正されました。南山学園においても、法改正の趣旨を鑑み、理事会、評議員会を中心としたガバナンス改革を進め、2025年度から新しい組織体制・運営が始まりました。今後、新しい組織体制・運営の実効性と継続性を検証し、必要に応じて見直しを行います。また、南山学園の運営を担う人材を継続して登用していくことができるよう、設立母体であるカトリック神言修道会と連携しながら人材育成に努めます。
また、南山学園として戦略的かつ組織的に学生生徒等納付金以外の収入(寄附金、補助金等)を獲得できるよう、組織体制ならびに人員体制のあり方について検討します。
Action Plan
組織運営の強化
- 私立学校法改正に伴う新体制・運営、ガバナンス改革の検証・見直し
- 教職員の働き方改革を推進するための校務分掌の見直し、外部人材の活用
人材育成の推進
- DXの推進に伴う業務効率の改善
中期計画・事業計画
(マイルストーン)
Plan / Milestone
- 2026
- 2027
- 2028
- 2029
PDCAサイクルの実践
PLAN
計画
各設置校が、現場の
課題を洗い出し、
事業計画を立てる
DO
実行
事業計画に基づき
各設置校が実行
CHECK
点検(評価)
事業計画どおりに
実行されたかを
点検
ACTION
改善
点検内容を見直し、
次年度計画に
反映する
理事会のリーダーシップのもと、
各設置校がさらに実績を積み重ね実践していきます。
南山学園では第1期(2020年度〜2024年度)に引き続き第2期(2025年度〜2029年度)中期計画を策定いたしました。中期視点に立ったこの計画の実現には、各設置校が毎年度策定する事業計画の実行、点検(評価)、改善のサイクルを積み重ねて行くことが肝要であると考えます。南山学園では理事会のリーダーシップのもと、各設置校が学園の教育理念の具体的な実現に向けて、実績を積み重ね、実践していきます。

市瀬 英昭
2025年度
各設置校の中期計画・事業計画
2025
2026
2027
2028
2029
2030
評価
Evaluation
- 2025
- 2026
- 2027
- 2028
- 2029
評価
2025
2026
2027
2028
2029
2030
計画の実行管理
策定管理と執行管理体制
1. 策定管理体制
- 本中期計画の策定管理は、理事会の下に設置されている学園総合企画委員会が行う。学園総合企画委員会は全体計画の政策的立案を行うほか、各設置校および法人本部が作成する個別計画について確認および助言を行い、中期計画全体の策定を行う。
- 中期計画の策定にあたっては、各設置校および法人本部の意向を個別計画にて反映させる。また、評議員会に諮問し、評議員による外部意見を反映させる。
- 中期計画の策定および変更は評議員会の意見を聞いた上で、理事会にて決定する。
2. 執行管理・評価体制
- 本中期計画の執行管理は、理事会の下に設置されている学園自己点検・評価委員会が行う。学園自己点検・評価委員会は、中期計画期間中において、単年度事業報告の確認により、中期計画の進捗管理を行う。必要に応じて計画の変更を理事会に提案する。また、中期計画期間終了後は、中期計画の評価と次期への課題を明らかにし、理事会に報告する。
- 理事会は、中期計画の進捗状況ならびに実施結果について、経営上の課題や成果を明らかにしたうえで評議員会に報告する。そこでの評議員による意見を踏まえ、更なる経営改革を推進する。
3. 情報公開
- 理事会は、中期計画の進捗状況ならびに実施結果について、南山学園Webページ等で学園内外に公表する。
計画の期間
本中期計画は、2025年4月1日から2030年3月31日までの5か年を対象とする。