NO.30
 インラインスケートで風を感じて
長瀬慶子 (大28期 哲学)

「どうしてインラインスケートを始められたのですか?」インラインと出会って10年これまでに何回尋ねられたことでしょうか。40代、身長147cmの私のイメージはインラインスケートに競技スポーツとして取り組んでいることとおよそ結び付かないらしいのです。
いろいろ理由を探してみますが、風を切るスピード感やレースの時の緊張や興奮といった日常では決して味わえない感動にはまってしまったと言う以外ありません。
 マイナースポーツなので、練習場所にも苦労していますが、マイナーであるが故に、大会も男女混合であったり、中高生と競うのは当たり前です。そのおかげで、全国に世代を超えた多くの友人ができました。スキーのオフトレとしてインラインを始める地方の仲間たちも増え、夏にスラロームの大会を開催するまでになりました。私も冬場のオフトレとして5年前から始めたファンスキーでも、レースに出るようになってしまいました。
 ひょんな事から始めたインラインがすっかり人生を変え、その普及や一般の理解を得ることを、自らのライフワークだと感じるようになったのです。欧米では交通手段として市民権を得て、ベルリンマラソンでは、レーンこそ違え何千人ものスケーターがレースを楽しんでいることは、日本ではほとんど知られていません。子どもの遊びくらいにしか思っていない方が多いと思います。けれどもここ数年、用具も進歩し、生涯スポーツとして大人にこそ楽しんでもらいたいと考えています。
 私は主にロードやスラロームをやっていますが、ストリートやバート、ダンスなどといった楽しみ方もあり、まさにアクションスポーツの王道を行くものです。
日常のすべてが、インラインスケートを軸にして回っている気がします。娘は私を「インライン伝道師」と呼んでいます。
 ホームカミングデーと大会が重なることが多く、なかなか南山を訪れる機会がないのですが、今度はぜひスケートを履いておじゃましたいと思っています。母校南山にもインラインのレーシングチームができないものかしら・・・・・・・そんな夢を抱きながら・・・・。